SOLITUDE-klang

ヴィジュアル系オタクの冷酷で情熱的なライブレポ

【聴】-真天地開闢集団-ジグザグ/『はじめてのじぐざぐ』

 先日のバグサミでの出会いから

”気が付くと考えている”

”今私の脳内に流れていた曲は『狙い投げ』では?” 

といった恋の初期症状のような状態に陥ったので

手始めに初心者向けの音源を購入してみました

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《CD収録曲》

01. 愛シ貴女狂怪性

02. 十六夜

03. 繋がりたい

04. 悪いのはバンドマン

05. 仕切りが嫌い

06. 怨めしや~百鬼夜行

07. 抹消

08. トチ狂っテる

09. 一祭合祭

10. オキニ オキラ

11. 狙い投げ

12. 「死にたい」御年頃

13. 糞麺氏ね

 

 

曲が好きでハマったかと言われれば

歌詞を差し引いたらこれといった方向性がない気がするのでw

そうゆうわけでもないんですけれどこれはちょっと

バンギャブロガーとしては取り上げずにはいられないので

久々のピックアップ&掻い摘んでのレビュー記事を書かせて頂きます

 

「はじめてのじぐざぐ」

歌詞は実体験が元になってるんでしょうか←

他の曲をそれほど知っているわけではないのでほんの一部を聴いた感触ですが

言ってることはキズの曲と近しいんではなかろうかと思いました

 

バンギャの世界って女社会の縮図っていうかさ

好きな何かを共有しているだけの純粋な関係性がどれだけあるだろうかと思います

 

そしてだからこのボーカルは基本的に目が合うことがない仕様になっているのかなとも(笑)

 

そもそも

顔を半分隠して打ち出すというのはヴィジュアル系の特権を半分放棄しているようなものなので

こうゆうやり方するんならどっかしら秀でてなければ2年と持たないですよね

初見は想定外なことが多すぎて処理をするのに時間がかかりましたが

出オチかと思えば歌唱力が高く

エンターテイメントとして見ても熟れていて

音源漁れば同じバンドの曲と思えないほど多ジャンルに触手が及んでいる なのに統一感がある 

 

 

キズもコドモドラゴンも確かDEZERTも

ボーカルが楽器色々できて1人で作詞作曲してる気がしたんですが

ここもきっとそうだろうと何の疑いもなく勝手に思っていましたら

このアルバムに関しては作詞作曲がバンド名で表記されているようでした

ですが世界創ってるのはこの人(命様)ですよねきっと

こう言ってはアレですがメンバーチェンジに対する耐性があると感じます 

ベースの方が脱退されてギターの方がベースにパートチェンジされているようなので

楽器隊の評価がしずらいですが

ドラムの方の叩いてみた動画を見るに現時点でのリズム隊もレベル高そうです

生ボーカルを聴いた時にこの人の根底にあるのは民謡なのではなかろうかと勝手な推測をしたんですが

1人でこれだけ色んな種類の声を出して操れるということは

根底にあるのはモノマネかもしれません 笑

  

アルバム全体通した総合的な感想としては愛シ貴女狂怪性がめちゃかっこいいと思ったのと

一祭合祭が凄い曲だと感動しました 

 

01. 愛シ貴女狂怪性

狂怪性って 境界性でしょうか

白か黒 極端な世界にしか生きられない女の狂気がひしひしと伝わってきてまるで小説を読むようです

和装バンドにありがちな琴音が目立ちますが

イントロでギターが入る瞬間から既存の和装曲とは違う雰囲気 独特です

デスボが入ってびっくり  こんな声も出るのかよ

しかもイントロは吐いて出してるけど

キチガイ」「アバズレ」は吸ってる(この動画だと)  そうかと思えば

「今すぐ死ぬから」の狂った叫び方もなかなか心臓にキてたまりません

高音を無理して地声で出すV系が多い中

Bメロの裏声への綺麗な切り替え方も余裕があって伸びやか

1番にもあるけど特に2番のBメロ「ご めんない」この切り替えなかなかできる人いないですよね

これは公式のライブ動画が上がっていますがかっこよすぎてびっくり

Bメロで嗚呼〜と両手を降ろす仕草とか

こうゆう姿から”歌うことが好きである”という強いエネルギーを感じます

(私たちは実はこのエネルギーに惹かれているんですね)


−真天地開闢集団−ジグザグ 禊布教映像「愛シ貴方狂怪性」(ライブMV)

 

「綺麗なのは見た目だけ」

「貴女は誰なのですか」

”自分”というものが通っていない人間への忠告のように聴こえます

 

 

03. 繋がりたい

これだけ連呼するってことは

しかも歌詞がほぼこれだけってことは繋がりたいって言うやつばっかりだったんでしょうか 笑

リアルに刻まれた証言VTRの中の女の声に合わせてどんな振りをするのか気になるところです

 

バンドマンじゃなくてもこうゆう人はいますので

04. 悪いのはバンドマンの中盤の語りはとても他人事とは思えないですけれどw

サビの旋律が綺麗なのですごくいい曲な気がしてきます

05. 仕切りが嫌い

水面下でこんなことが行われている中ライブを観てるんだから大変ですよね

横の人後ろの人と常に背比べをしながら誰かにとっての特別であり続けることに精を出す

それゆえ「貴女は誰なのですか」と言う状態になってしまうのですがここから先はいつかnoteに書こうと思いますw

本当に言いたいことが真ん中で歌われているのも素敵です

音声加工された詞が多い曲はライブでもやることあるんでしょうか

 

06. 怨めしや~百鬼夜行

アラビアンナイトのような音階を使った魅力的なイントロとAメロですが

歌っている内容は一緒で古語にした1番とw

デスボ(間奏)を境に現代語に変わる2番

他の曲にも言えますが1番と2番のABメロが違うというのが面白い作り方です

一曲の間に退屈する暇がありません

 

07. 抹消

イベントで見た時私決して好きな声じゃないと書きましたが

このウィスパーボイスを聴いたらあなたの声が大好きですと思いました(チョロい)

メロ部分を歌う声も他の曲と変えていて本当に器用な男だ怖いわ

 

08. トチ狂っテる 

AREAあたりで誰なのかわからないレベルのイベントを見ているとこの声のボーカルさんよくいます

「アタマがトチ狂ってる」というあの言い方は麺がステージから頭振れの時に煽ってくる「アタ↑マ↓」ですよね

こんな声まで出せて操ってこられるとおちょくられてる気さえしてきます 笑

 

09. 一祭合祭

一つ前の曲歌ってた人と同じ人の声とはとても思えない

これすごい曲ですね

和泉 元彌さんがゲスト出演されてるわけではなくこれもあの前髪の人の声と

間奏ww耳の遠かったうちの爺さんが爆音でかけてた長唄が割り込んで来てるんかと思いました

そのあとデスボが入るっていう こんな間奏聴いたことないわ 能楽もいけるのかよ

それでいて”笑い飛ばせ”のメロディーラインが綺麗なものだから耳に残るし

歌詞の内容はやっぱり”ブレない自分を持て”だったりして

筋が通っていてお腹いっぱいになれる曲 すごい

 

10. オキニ オキラ

オキ↑ニ↓というイントネーションは関西だからなのでしょうか

それとも世代なのでしょうか(涙)

(我々オキ↓ニ↓と発音します)

ほとんどが音声加工された主旋律のない歌詞なので歌詞しか耳に入ってこないですがw

オキラ確定した瞬間めっちゃかっこよくなるじゃないですか(笑)

こうゆうところずるいですね

でこうゆう人本当にいますよね ポジティブに見せかけて

そうじゃないとわかった瞬間急に死ぬあたり全体的に登場人物が境界性(笑)

 

12. 「死にたい」御年頃

好きなバンドが解散して死にたい感じでしょうか

しかし綺麗な旋律と歌声で思わず依存してしまいそうです(逆効果)

「何をやっても結果は見えてる」での転換で少し驚くのにそのあと「神はボクを見捨てました」で更にびっくり

一曲の中にいくつも心の奥を突く旋律が隠れていて油断できない一曲でした

 

 

天才

エンターテイナーとしても歌い手としても音楽家としてもかなり高い位置にいらっしゃる方だなと感じます

云わんとしていることについても現代的な要素を受け取りますので

少し語らせて頂きます

 

境界性パーソナリティー障害という診断名が下らなくても

こうゆう人は男女とも現代は多くなってきているなという印象なんですが

自分の軸(背骨)を持っていないので 

誰かに愛されたり周囲に認められたり一番を走ることだけで生きています

大袈裟なようですが

それで生きているので 愛されなければ死んでしまうというのも

嘘ではないわけです

 

このアルバムには収録されていませんが

好きになってくれますか」という曲も同じようなことを唄っていると思うのですけれど

自分の中が空であるため相手の態度によって自分全てが左右されてしまうという

90年代のV系はどちらかというとその人間の闇に共感する世界観を持つバンドが目立ちましたが

最近はそういった 要は嘘の人生から目を覚まさせるような

そうゆうバンドがチラホラ出てきているなと感じます

私が知る中ではキズがそれです

 

好きなバンドを追いかけてチェキを買い集め最前入ってもはやその二次元的な人物しか見えなくなるのがバンギャの概念でもあったりするので

ジレンマといえばジレンマなのですが

彼等はその盲目的な言動に疑問を投げかけてきているのですよね

依存で集客しているとも言えるのに(笑)そこをはっきり言えるバンドが

出てきているのです

そしてこれからはそうゆうバンドが音楽界を引っ張っていくのだろうなと

私は思っています

 

 

余談ですが

わた殖の"わたしが増殖中'を聴いたあとに

コドモドラゴン「毒虫」の"思考がダメになる"の部分を聴くと

神経衰弱が揃った気分になれると思います

帰りたいけど帰れないの一世風靡セピア感だとか開闢戦隊ジグザグのガッチャマン(笑)とか

意図的なものがほとんどだと思いますが

こうして神経衰弱するのも面白いです(笑)

 

 

また参拝に行きたいなと思うわけなんですが

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 (´;ω;`)

 

See you next revue.