SOLITUDE-klang

ヴィジュアル系オタクの冷酷で情熱的なライブレポ

キズ ONEMAN TOUR「消滅」@名古屋ElectricLadyLand

名古屋 昨日嵐がいたそうじゃないですか

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全人類が名古屋に集結したと思うくらいコインロッカー空いてなかった

キャリー持って移動しながらライブを見るのも10年振りになりますので

ヨボヨボになりながら今年2回目のELL  箱まで辿り着けないかと思った(笑)

 

12/15(SUN)

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定型文書くけどほんとにソールドしてないの?(笑)(笑)

一応先行チケットだったんだけど入場しても中に入れない芸人すぎて

スタッフさんが段上で見てもいいから道空けてって前にお客さん流してくれたのでなんとか収まりましたが

最終的には階段まで溢れてた

ドラム台が高めだったのできょのちゃんが少し見えた以外今日もあまりステージが見えてませんが

なにか 今後の死生観を左右するようなすごいものを見せられた気がして

今日思い返してもまだ涙が出ます

でもこれファイナルじゃない   笑

 

段上から見下ろすと 赤暗いステージ後方に「キズ」とだけ書かれたシンプルなバックドロップに

いつもより少し高めに配置されたドラムセット

特にこれといった豪華なセットではないし箱の作りなんて別にいつも見てるのに

なぜか漂うファイナル感(笑)

BGMが途切れじんわり暗転 上手袖から左手を真っ直ぐに上げながらユエさんが現れ

きょのす reikiさんと続くと客席が奇声のような声を上げて来夢さんを迎えます

ただならぬ気迫

こうゆうライブってメンバー登場時から全てが違いますよね

始まる前からオーディエンスも覚悟を決める 

一曲目の前のわずかな静寂

 

ステロイド  きょのちゃんを見ていたらイントロからこれはやばい 

これはやばい 死ぬ気だ

大阪で来夢さんの振り切れ方が異常だったって書いたけど

昨日はメンバー全員が大阪の来夢さんに追いついてた 

全員が死ぬ気

比喩じゃないよ  本気であのステージで死ぬ気だったと思う

 

解散ライブの後半の曲のような勢いで続くELISE

ちょっとこれはww最後まで体力もつかなw って正直

こんなことも考える余裕がないくらい 

体感全部を逃したくなくて久々に必死だった

だからセトリがわかんなくなった(笑)

ブログ書けないと思ったんだよね昨日終わった後

ライブが進むに連れていろんなものが上塗りされてくから

とても1本のライブを見ただけと思えなく 

長いツアーを昨日1日で全部見せられたような感じだった

  

そんなんだからどの曲かわからないけど来夢さんの声で

死ぬ気でかかってこい  死なねぇから

って聞こえたんだけど   

どこかで聞いたことのあるこの台詞を

この人の口から聞けるなんて思ってもいなく

モッシュに巻き込まれながら 

早くも楽しい好き幸せで溢れて目から零れ落ちそうになる 

まだ ライブ始まったばかり(笑)

 

4曲目 おしまい 

Aメロの拳上げ 血だらけのシャツを着た来夢さんがお立ち台に上がって

腕が千切れんばかりに全身で振り上げてるのが見えたら

もうなんか何にも言い訳できなくなってしまった

普段こんな早い段階で考えないことがいっぱい溢れてくるんだけど

今日喉潰すかもしれないじゃん 指千切れるかもしれないじゃん

そしたら明日からどうなるかわからないじゃん

Zepp立った後にこんな怖いことできないよ

そしたら私みたいな一般人がなに言い訳してんだろうと思った

 

黒い雨の頃にはこれで本編が終わってもおかしくない雰囲気が漂っていて

つい先日初めて見て微妙だと思った片手を掲げる振りが感動を巻き起こすものに変化していたから

やっぱり振りじゃないし 曲でもないし 演奏力でもない

そこを変えようとするバンドはたくさんいるけど

それは絶対違う

 

掠れ始めた声を絞り 強い強い意志で吐き捨てる”世界さえ滅びていい”という覚悟

昨日に限って あの瞬間だけかもしれないけど

昨日あの場にいた人たちを傷付けるなら銃口を向けると宣言しているように思えた

時に会場の声を求め 返事をするかのように少し掠れた声で覆う

まるで会話を交わすように進んだ昨日の黒い雨が

キズとファンとの絆を深い部分で結んだように感じた

 

ここから後は 会場のファンと来夢さんとが一緒に歌うシーンが増えた

私が見たライブは今まで声が出ないということがほとんどなかったから

来夢さんと一緒にキズの曲をみんなで歌うのは初めてで 

これが本当になんていうか

重なった声を聴きながら自分の声を乗せると

体の真ん中あたりがあったかくなる

それであったまって溶けた氷が流れ出てくるようで

止まらなかった

 

十五の煽りは来夢さんも自分のエレキギターでreikiさんと同じように弾き

reikiさんと同じように客席を煽る場面がありました

まるで戦場でのひと時の戯れかのような音だ

ドラムセットの椅子に立って地声でこちらを捲し立てるきょのちゃんも

一昨日までのきょのちゃんじゃない

この人にも承認を求める類の欲求が見えなくなった

前に立つ3人を支えるだけじゃなくて

何の迷いもなく600人ものファンを堂々と引っ張っていく

彼もまた”ステージの人”としての輪郭を際立てたように思います

 

 

声が出ないと言っても

普通のボーカルが言う声が出ないに比べたら全然出ているし

高音も歌えてるんだけど

所々掠れて歌うことを諦め それでもなんとかサビを出そうとする姿を見ていると

もう こちら側にいくらでも歌わせてくれと思ってしまう

ライブ中に何度も

俺の生き様を 受け取ってくれ

 って叫んでたけど

生き様そのものを全部さらけ出す ことでしかあんなライブはできないから

なにも届かないということはあり得ない

痛いくらいに刺さるよ

 

本編も終盤に差し掛かり 一番苦しいであろう時間帯

最もサビがキツそうに聞こえる十七

この日もreikiさんの方へ体を向け 客席に横顔を見せながら歌うのだけど

体の底から声を絞り出す度にこちらが苦しくなるほど全身を使っていて

曲がどうとか旋律がどうとか そうゆう問題じゃなく

その魂の響く音が直球で飛んでくるようだった

 

来夢さんが倒れ込むようステージにひれ伏す ここから心臓が動き出し 

「生まれなくてよかった」という後悔から始まる

0 のイントロのソロでreikiさんやり直し 笑

そのあとにまたぬぉぁあ!!と叫び一旦上手く締まりましたが

声 治らない(笑)

あの大阪1日でボーカルじゃない人が声出ないって 

生半可な覚悟じゃないこと 伝わります

 

いつも地名を叫んだり名前を呼ばせたりする後半の間奏部分は

メンバーコールを求めずに

潰れかけた声を絞り出し全身で叫び 必死になって伝えていた

この言葉が響く音を絶対に忘れない

 

 


愛してるぞー!

愛してるぞー!

愛してるからなぁー!

死ぬほど愛してるからなー!

 

******************** 

 

本編が終わっただけで

もう2度と見られないんじゃないかという不安に襲われた(笑)

いつもの12曲  だけどツアー全箇所分のエネルギー

これでアンコールなんてしたら倒れてしまう

 

ステージに明かりが灯ると再びものすごい音量の歓声

ユエさんときょのちゃんが揃うと

後からちっちゃい2人が並んで出てきた 

 

まだやる?

こんな枯れた声でもまだやる?

 

まだやっぞー!

死ぬまでやっぞー!

 

いつものまだやっぞーじゃないのがわかってるから怖いほんと(笑)


ここを墓場にすっぞー!

 

ヒューマンエラー 今からこんなキツイ曲を 墓場だまじで 笑 

ここから天誅まで なにをやっていたのか覚えていない

一番聴きたかったヒトミドリが聴けたのに

ただ体感して時間が過ぎた

覚えていないということ自体 何年もなかったから

私自身も死ぬ気だったのかもしれない(笑)

 

 

あのまま死にたかった

 

 

ブログを書いてるせいもあるけれど

NOIZに通わなくなってから私ライブ中に

あんなにずっと暴れ続けたこともなかったし

あんなにメンバーの名前を呼び叫んだこともなかった

何年振りだろうと思ったよ こうゆう感覚

 

 

十九で私が一番好きな歌詞「生きてみたけど 何もなかった」

 

生きてみたけど  ~

・・今日は何かあった気がするよ

 

に詞が変わってた

何年か経ってこの曲を聴く時

きっとこの日のことを思い出すんだろうなと思う

 

ここまでで19曲 一曲終わるごとに床に倒れ込むreikiさんに

確認を取って また曲を始める

どうしてそこまでするんだと思うくらい

ギリギリの状態でステージに立ち続けるキズの面々

 

立ち上がったreikiさんがガチャガチャをギターを掻き鳴らし

それを聞いた来夢さんがそれやる?と尋ねると

reikiさんがコクンと頷き 最後の曲が決まる

すると来夢さんがマイクに近付き 言葉を発し始めた

 

 

最後です

これで終わらせて下さい 死にそうです

 


あのう…

色んなこと 考えながら このツアー

回ってきたんですけど

全部  どーでも良くなっちゃいました

 

色んなこと 未来のこととか考えて

生きてるんですけど

思うようには  いかなくて

俺たちはいつも 4人いるけど

みんなは いる時があったり いない時もあったり

だから そうゆうことも あるよなって・・

 

なんか

すげぇ 優しい言葉に なっちゃうけど

今日 ここを選んで きてくれた  ひとりひとりに  言いたい

ありがとうございます

 

 

国際フォーラムの時の東京は

全てを包み込んでしまうような優しさを持って演奏されたのを

今でも鮮明に覚えているけれど

この日の東京

全てを許してしまう 絶対的な肯定感を持っていた

 

 

私の人生 クソみたいな人生だったけど

でもそれが最善で全部正解

これで良かったんだって思ったって

ライブの後に呟いたけど

 

珍しく表情を崩しながらも弾き続けるユエさんと

恐怖をぶち破って天下を取るきょのす

壊れる寸前まで人前に立ち続けるreikiさんと

声を枯らしながら奥底に眠る深い愛を伝える来夢さん 

 

彼等を見ていて きっと彼らもそうなんだと思ったからかもしれない

輝かしく見えても

誰も日々自分に満足して過ごしてるわけじゃなくて

苦しみもがきながら毎日をやり過ごすことだってある

だけど  それでいい 

どんな生き方を選んだとしても 

誰にとってもそれがその人の正解なんだよ

自分達にも言い聞かせているように感じた

その とめどなく溢れてくる思いを受け取ったのかもしれない

 


死にそうなので最後にしたはずの東京が終わっても

さらに鳴り止まぬアンコール 

まさかと思いながら

本当に死んでまうよと思いながら

客電が上がらないので待っていたら 再びステージに灯りが点いた

 

なんで帰んねぇんだよって思ってたんだけど

帰らない 理由がありました

セットリスト作ったけど

1曲やり忘れた曲がありました

彼が輝くあの曲を

 

 

息のできる死骸

こんな大事な曲を

やっていなかったことにさえ私気付いていなかった(笑) 

ずっとヘドバンしてたから見れなかったけど

昨日のモッシュ×ヘドバンは絶景だったろうなぁ

 

 

 

ほんとに セトリ覚えれなくてさ

曲は合ってると思うけどアンコールは特に順不動

 

【Setlist】

ステロイド

ELISE

蛙-kawazu-

おしまい

銃声

黒い雨

平成

十五

傷痕

十七

 

~en 1~

ヒューマンエラー

ラブソング

EMIL

ヒトミドリ

天誅

十九

へのへのもへじ

東京

 

~en 2~

息のできる死骸

 

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そもそもZeppでワンマンできるバンドがワンマンツアーしたことがなかったっていう

飛び級で大学生になった人が小学校をやり直すようなものだよね 

大好きで夢中になったり 本気で腹立てて棒立ちで見たりしながら

でもまた感動して 結局着いていく

子供みたいで ワンマンツアーっぽくて 

最高です 笑

 

仮にこれがツアーファイナルだったとしたって

ファイナル程度ではこんな気分にならない

脱退解散とか何かしらお題が付くライブ以外で

どうしてこんな満足感に加えて喪失感に似たものまで覚えるのだろうか(笑)

本当に楽しかったし苦しかったし泣いたし笑った

  

彼らの生き様に 感化されているのだと思ってたけど

来夢さんの言う通り

溢れ出ているものを受け取ってるんだろうと思う

バンドの中の人に 似た人が動員になるって

心理記事のどれかに書いたけど

彼らが苦しくて辛くて でも楽しくて幸せで死にたい

そうゆうのに共鳴するから

ステージ側と同じように消耗するし

満足もする

だけど響かない人(時期)には全く何も届かないんだよ

 

キズに関してはすでにいつも混んでいるしw

こんな凄いバンドがいるからみんな聴いてライブ観に来てくださいとか正直全然思ってない

全然宣伝してない

人の感情に流されないで 自分だけの感情を全部受け入れたいから

この先も動員に友達を作りたくないと思ってる

だけど記事を書かずにいられない

この衝動は一体なんなんだろうか 

 

着いていけばいくほど奥深くに居座った感情が揺り動かされて

機械みたいに決まった方向にしか動かなくなった心が

どんどん人間味を帯びてゆくような感覚になる

誰にも読んでもらえなくていいから

自分のためにそれを記録していきたいだけなのかもしれない

 

 

"生きてる"と思える

一番明確な時間なんだと思う

  

 

********************** 

 

名古屋行かれた皆様 お疲れ様でした

今はメンバーさんの生存確認をしたい気持ちですw

首が痛いですが私はなんとかベッドから起き上がることができました(笑) 

寝たきりにならなくて良かったです

 

取り留めのない文章になってしまった すみません

読んでくれてありがとうございました

 

See you next gig.