SOLITUDE-klang

ヴィジュアル系オタクの冷酷で情熱的なライブレポ

【聴】ザアザア/『蜘蛛の糸』

絵文字出ただけでゾワワワワー…無理…

グロいのもサイコホラーも大丈夫だけど蜘蛛怖い…脚多すぎて無理……

↓ここ数年の必需品載せときます

Gも一緒に退治しとかないとダメなのよね 

 

4/26 待望の新譜が発売になりました

ライブとMVで何度か聴いていたとはいえ一刻も早く音源で聴きたかったしカップリングが気になって眠れない日々

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インスト参加しつつ買うほうが良い気もしますが平日のインスト行けないので耐えきれず発売当日の昼に買いに走りました

いつか1度だけ聴いた「蛍」の朗読が忘れられなくて

それが見たかった

早速パッケージを開封し 歌詞カードを出して読み  はぁ……って なったよね

中学生の頃チェッカーズのカセットテープを買ってきて開封した瞬間と同じトキメキです(笑)これがCDを買う醍醐味

ザアザアの曲は今まで見てきたバンドの曲に比べるとストレートでわかりやすい恋愛ものが多い印象で

あれこれ考察を重ねる必要がなく(良い悪いではなく)リリース時にブログに書こうと

しているうちに次のライブが迫ってくるので

こうしてレビューを書くのは久々です

※キズの曲をレビューしていた時代バリの勝手な考察を長々書くのでご注意ください  多分こいつ気持ち悪い…と思うと思うw

 

復習できない状況での生演奏だといつもの新曲達より全貌が掴みずらく

亞んちゃんの叩くリズムとサビが耳に残っているけれどいつもほどわかりやすくないっていう第一印象でした 

 

蜘蛛の糸

豊洲のイベントの時この曲に入る前に一葵さんがこんな前振りをしていましたよね

 

お腹空いたなー

お腹空いた

みんな今日終わったら何食べる?

何食べるの?

焼肉ぅーとか?牛肉?豚肉?

美味しい美味しいって言って食べるの?

でもさー

お立ち台に座って脚を投げ出しながら

牛とか豚とか

殺されてるんだよね

考えたことある?

僕達のために 殺される 動物のこと

 

でもさぁ

猫を 雑に扱う 動画だったかなぁ

そうゆうのだとみんな 酷い酷いって 言うよね

でも 牛とか豚はさぁ 殺されていいんだ?

すごく おかしいよね?

そんなの変だよね?

でも食べるんでしょ?美味しい美味しいって言って

僕も食べると思う 焼肉

でもすごくおかしいと思う

それが 人間

 

そんなことを考えて作った曲やります

 

*****

MV公開の際 一葵さんが"ずっと伝えたかったメッセージをやっと乗せられた"ってツイートしていましたが

そうゆうことだったのかと考えさせられました

 

地球に生息する生物の中で最も高い知力を与えられ生命体の頂点に君臨する人間

今ここ にはない"想像"をすることができるのも

人間だけに与えられた能力なのだそう

しかしその想像力を駆使して日常を生きるがゆえ

過去記憶と未来予測が現実のものとしてリアルに感じられるようになり

いつしか人間の方が想像の世界に支配されるようになってしまった

人間はいつも”今ここ”にいない

 

いつか誰かが決めた観念に洗脳されそれに従い躊躇なく生物を屠殺する

自我にとって都合の悪いことを避け 自我が喜ぶことを増やそうと躍起になる余り

いつの間にかそこらじゅうに張り巡らされた無数の糸に気付いてさえいない

人間は自我=思考に支配されているのだ

そのうちに思考力を働かせず本能で地球を歩く何者かに主導権を取って代わられる

そんなファンタジーが本当にファンタジーのままで終わるのだろうか

思考を持つ者だけが本当に 生命を支配するほどに偉いのだろうか

 

ライブで演奏される蜘蛛の糸をパフォーマンス込みで見ていると

想像力を持たない生物の頂点を蜘蛛に設定し

その蜘蛛に扮した一葵さんが見えない糸を張り巡らし客席全体を自分の世界へと取り込んで

いつの日か誰もがこの蜘蛛の言うなりになる様子を演じているように見えるので

気が付かないうちに人間の自我が打ちのめされ力関係が逆転してしまう

ライブで演奏を重ねる度そんなストーリーが進んでいるように感じます

(笑)

"頭だけが笑ってる"という詞には承認欲求の意も感じるのですが

承認欲求自体思考力(想像力)が無駄に発達した結果なので

"考える"生き方への警笛のようにも取ることができますよね

 

音の話(やっと音の話)

ドラムのリズムが印象的 バンギャが動きやすい定番の構成ではあるけど

皮肉めいたAメロから強烈な支配欲を醸すデスボパートへの切り替えが蜘蛛の本領を感じてゾッとするところ

サビでボーカルの旋律をなぞるギターもついに洗脳されてそちら側に行ってしまった人間のようで面白いです

1曲通してとても楽しく動ける曲でライブ映えします

 

『鈴虫』

タイトルからして暗めのバラードか夕焼けみたいな懐かしくて切ない曲なんだろうと思っていたので

ドラムが入った瞬間意表を突かれました

この歌詞にはちょっと ピンクスパイダーが重なります(パクリって言ってるんではなく)

羨ましく思えるソレを奪ったところで

満たされるわけじゃなかった

そんな哀しくて滑稽な欲望をジャンプが合いそうなリズムに乗せるなんてザアザアらしくて憎いです

そしてこの曲はギターが天才でした(いつも天才だけど)ギターが全体の雰囲気を作っていると思うけどイントロもアウトロもどうやっていつどんなところでこんな音とメロディー思いつくんでしょうね

1番と2番でAメロのドラム違うし2番のAメロ終わりに上がっていくベースも然り

4人でひとつの物語を紡いでいく結束力がたまりません

ボーカルが歌っている間ギターも一緒に別の旋律を歌っているのがザアザア曲の好きなところなんだけど

全パートの存在感がバランス良く聴こえる

各パートの自己主張が激しいんではなく各々の存在感がしっかりあってそのバランスが絶妙 

誰が欠けても絶対にダメだっていう これは技術だけの問題ではないと思う

バンドの全てが音源に顕れる ライブだとどんな風になるのか楽しみです

7日に聴けるかな?

 

『蛍』

Rorschach.inc主催のイベントで朗読からの初演奏を聴くことができたんですが

あの時の朗読が今までにない寂しさを放っていたので

何を言わんとしているのか気になっていました

恋愛の詞 と取る考察を 一旦横に置いて

ザアザアにしかない この独特の 寂しさ

それは夏の終わりに似ていて

何をどうしても取り返せない 何かを悟った生命の終わりを見届けるかのようです

 

レポに何度か書いていると思うんだけど

お立ち台で小さなスポットライトを浴びながら

覚悟を決めて めいいっぱい光を放った後

徐々に光を失っていく蛍が

暖かい土に飲み込まれてゆく様を見ていると

蛍に例えた  彼自身のように錯覚します

だから強烈な寂しさを感じるのかもしれない

蛍の雄と雌の生態と同じように

眩い光を放って飛び回る ことができるのは

ほんの少しの 限られた時間

その儚さと 命燃え尽きる瞬間までの強い覚悟を重ねて

歌っているようにも感じます

 

この曲の生演奏はヤバいです

 

 

EDGEのワンマンでこの3曲がどんな構成の中で演奏されるのだろうと思うと今からレポを書きたい気持ち(まだ見てないけど)

リリースの度毎回好きーと思うけど今回の作品は通い出してから出た曲の中では圧倒的ナンバーワンです 

特に蛍はギターソロも過去一な気がしているので

経歴を重ねるほどクオリティーが上がっていくザアザアから今しばらく目が離せません

 

音源考察だけで3000文字は思考力 妄想力の使いすぎなので「捕食」で蜘蛛に喰われるかもしれないです

 

頭のおかしいレビューにお付き合い頂きありがとうございました

 

See you next review.

 

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