SOLITUDE-klang

ヴィジュアル系オタクの冷酷で情熱的なライブレポ

【聴】ザアザア/『失敗作』

酒類は重いのでamazonでまとめ買いしてるんですけど

緊急事態宣言が明け出社が始まってから居酒屋みたいな頻度で発注しており

仕事もライブもない時は酒ばかり飲んでいることに気が付いたので音源レビュー書きたいと思います 

酒カス対策

 

今日神戸行きたかったなー・・

失敗作

失敗作

  • littleHEARTS.Music
Amazon

10月6日発売だったので今更ですが

私がザアザアの魅力に気付いたのがびじゅある祭終わってからだったので時差が生じています

このアルバム以外の曲は多すぎてまだ半分程度しか聴けてなさそうなんですけどほんとにずっと聴いてます

Spotifyに130曲ほどお気に入りがありますがその中で一番やばいのは「雫」です

何故これほど中毒性が高いのかなんとなくわかってきたので最後に個人的見解を書きたいと思います

 

1.成功作

2.欠陥品

3.痣

4.流出

5.消去

6.ねじ曲がったしね

7.10月5日月曜日、バラバラ

8.失恋

9.あなたの奴隷

10.失敗作

 

 

成功作の曲中にも”失敗作”というワードが入っていて

冒頭から親や周囲から自分自身から存在自体を否定されあ”ーーーーー!って叫ぶ

実際自己嫌悪の境地に立つとこう叫びたくなることありますよね

好きでこんな自分を選んだわけじゃない 

これ以上どうにもできないのに否定されて

だからあのラップ部分は虚無感に溢れているんですね

無理矢理自分を肯定しようとするサビは手扇子でとても綺麗な旋律でした

”私も要らない ひとりで生きる”って言えばまた世間様から意地を張ってるとか勝手にひとりになるとか言われるけど

そうでしか生きれない不器用さに代役を立ててくれているようで聴いているとホッとします

 

自分のことを世間のゴミだと思っていたことがありましたが

言い換えればそれは欠陥品だったのかもしれません

街行く人を見て不幸になれと連呼する気力さえなかった当時出会っていたら

少しは救われたかな

パワー系ドラマーではないけれど必要最低限のセットで組んでいると思われるドラムのリズムも手が込んでいて難しそうです

 

よくあるイントロのリズム だけど頭サビのメロディーラインといいそのあとのギターといいバンギャの心を完全に掴んでいてこの曲かなり好きです

テクニカルに響くベースも優しくてなんともあざとい

思い出を振り返る感情そのままのギターソロのあとオクターブ下がるボーカルやばい

全体通して主人公の人物像は繋がってるのかなぁ

ベースに強い自己否定があるから相手が自分を見ていないことがわかってても何も聞けないw

痛々しい勲章さえ愛しくて

壊れないように必死で良い女を演じる一緒にいられる時間^^^

気持ちがわかりすぎて半笑いで歌詞聴いてた(笑)重石を乗せた蓋こじ開けられるやめて(笑)

 

シドっぽいイントロと思った流出 

これは麺とギャの話なのかしら笑 何かしらの禁断の恋に堕ち苦しみ抜いた末の流出・・歌詞書いてるの一葵さん?女の人が書いてるかと思うくらい細かい心情掴んでる気がしますけど過去にこうゆうことがあったんでしょうか(笑)

”愛してしまっていた”の後のギターが「チャンチャン(結局w)」みたく聴こえたり

・・・”その後知っての通り”の前の少しの空白で時間の経過を感じさせたり

各パートの微細な表現力がストーリー性を助長してまるで自分に起きた出来事のような錯覚を起こします(笑)

他の曲を聴いても全体的に悲恋の曲が多い印象 私が好きなV系では珍しいです

 

消去

やっぱり書いてるの女の子じゃない?笑

”間違いではないですか?”(本当に良いですか?)って機械的に確認されるということは

スマホ上での作業のこと言ってるのかな

よくそんなこと考えつくな

あまりにも簡単に終わった虚しさと自分の価値を疑う気持ちがギターソロにも落ちサビの歌い方にも滲み出ていて切ない

私が若い時分は写ルンですだったんでごっそり捨てても確認されませんでしたが

もういいやってなるまでは捨てなくていいんじゃないかと思います(マジレス)

 

ねじ曲がったしね

変わった曲調で既存曲をいくつか聴いてから聴くとザアザアの別の引き出しを開けた気分に

声の出し方も曲によって さらには一曲の中でも微妙に違って多重人格を疑うくらいです

ライブで聴いた時は誰か他人に向けてしねと言っているんだと思って会社の上司にむかついたら歌おうと思ってたんですけど

自己嫌悪の曲みたいですね

自分に対する他人の扱いは自分のせいであるからこんなねじ曲がった自分がしねばいい

というより自分のひねくれた部分に死んでくれと言っているのかもしれません

自分に中指立ててるのか

 

バンギャだったらまずこれから聴くタイトル10月5日月曜日、バラバラ

低いトーンのままスローペースで進む曲 重いベース音主役で入るのもとっても良い

猟奇的な行動に出る 夢 だった話

夢で良かったですけど心のどこかにこんな自分が本当の意味で愛されるはずがないという信念がなければ見ない夢でしょうからwやはり自己愛が不安定な主人公

事件性が高い曲はV系もだいぶ減ってきたような気がしますね

ついつい朔のMVが脳裏を過る

夢ではなく事実であってほしかったという古のバンギャの思いもありながら この曲もバンギャ的に万人受けする曲だと思います

 

そうかと思えば収集つかない感情をそのままぶちまける失恋

サビのほうが穏やかでスローな構成 ドラム大変そう

ショッキングな出来事の直後にはこうゆう瞬間本当にあると思うんですけど

哀しみに至る前に怒りと後悔と絶望と喪失感と自分を殺してしまいたい思いとすべてが入り混じってどんな感情とも言い表せないような生々しさがデスボにクリーンに詰まっています

この部分を歌う失恋ソングはなかなか希少なので面白いです

 

あなたの奴隷

リストカットなんかも痛みを感じて血を見ることで生きていると思えるとかってよく言いますけど

素直な感情が感じられないと自分が生きている感覚が薄くなるんですよね

親の望む良い子を演じながら育つと感覚を鈍磨させることで生き抜こうとするので

少しの出来事では何も感じなくなりますから 切ったり殴らせたり締め上げさせたりw強い痛みを感じることで生命(自分)を感じるのです 日本教育の闇

明るい曲ではないけどまさかそんな深刻な問題を歌っているとは思えないほど軽快な曲調で

私はあなたの奴隷です♪って歌えるのがザアザアの魅力なのでしょうね

ラップで詰め込んだ部分が痛々しくてかわいそうになってしまうけれど

本当はそんなことされなくても生きていることを感じたいという本音が伝わってきます

 

このツアーでは成功作で始まり失敗作で本編を終わるセトリを貫いている?ようなんですけれど

 

”理想と違うだから苦しい”

人間の苦しみの多くはここから生まれていると思うんですが

こうなりたいと願ってそれに近付くように努力することは素敵なことだけど

結局今の等身大の自分を否定し続けることになるのでずっと苦しいわけで

それを解明するような曲になっていると思います

今の自分を認めながら 今まで通り苦しんだりもがいたりすればいい

ダメで弱くてどうしようもない自分のまま生きるんだっていう 本当の意味での強さが芽生えた主人公の姿が目に見えるようです

そしてそんな風に苦しんでいるのはあなただけではなくて

ステージに立ってキラキラしている彼らだってそうなんだ とも

最後のギターが ダメなところも嫌いなところもすべてを包み込むような旋律になっていて

そうやって聴くと 他人に見せないようにガチガチに固めた体内の塊がいくつも溶かされていくようでした 

「失敗作」というタイトル自体が=「認める」 なのかも

全体通して最後にはちゃんと前を向ける創りなっているように受け取れます

なのでセトリが毎回そうなっているのにも意味があるのでしょうね

1本しか見れてないんで偉そうなこと言えないですけど

 

失敗作じゃない

生まれたことは 失敗じゃなかったって

みんなに伝える そんなツアーにしたいと思ってます

 

一葵さんが最後に力強く言っていたのも納得できます

よく書いていますがヴィジュアル系って誰もが持っているけれど公にできない部分

自己否定とか異常な依存心とか心身が健全な人には理解できないような怒りとか

そうゆうものを表立って表現してくれるから

誰も肯定してくれなかった部分を認めてもらえた気がして

そして今度はその世界そのものに依存していくんですけど(笑)

「自分のこと嫌いなまま生きていいんだ」 と

認めてくれるアルバムになっていると思います

このアルバム聴き込んでからツアーにもっと何本も参加したかったなぁ

 

それでザアザアの中毒性について少し触れますけど 

(曲調とかサビのコードが一番だとは思うんでそれ以外の話)

このアルバムもそうですけれど既存曲を聴いてみても

主人公の人格が我々バンギャに非常に馴染みの深いものでありw

一話完結型のドラマのようになっているせいで中毒になるんだろうと思う

レビューで”主人公”がどうのこうのと書くことは今までほぼありませんでした

主人公という単語が出てくる時点で完全にドラマを見ています

小説や映画もなんとなく気持ちがわかるから感情移入して影響されますよね

感情移入するということはすでにその主体(曲)が主導権を握っているわけです

感情を操られている笑

何聴いてもその曲のストーリーに取り込まれてしまう

ボーカルだけが演じているというバンドは他にもありますけれど

ザアザアの場合巧みな演技を魅せる配役は歌詞であり楽器隊各パートの演奏であり

ありとあらゆる声と歌い方を使い分け何十人格をも演じ切るボーカルのせいでその情景や表情が目の前に現れ昼ドラを見ているような気になります

 

「人間界からの手紙」という曲がありますよね

最初の朗読部分とギターのリフが物語の序章をすでに作っていて その後のギターでサイレンの赤が回転する夜の惨状が目に浮かびます

自分に同じような経験があったわけではないのに

ぼんやり聴いていても気付けば自分もその訴え叫びに同化してしまいます

それぞれの曲の中に一本のドラマが展開されてる そうゆう曲が他にもいっぱいある

全員で作曲って どうやって作ってるんだろうと思うんですけど

ギターソロの旋律なんかも全体的に懐かしいというか

過去に聴いてきたいろんなV系バンドの要素が含まれていて非常に耳馴染みがある印象なんですが

そうでありながらその曲のストーリーにピタッとハマっていて

MV無しの音楽だけでドラマ見れるんだなっていう

恋愛ものは自分の経験と重なるとドハマりしてしまうんで一生このまま抜けれないんじゃないかと思うほど 怖い 

なんだこのバンド

「のろいうた」なんてヘビ年の私よくわかるんでwこれもストーリーに完全に取り込まれてますね 一日10回くらい聴いてるんでそろそろ誰か呪いころしそうです

 

何かしら秀でたものに惹かれているので恋愛とは違うんですけど

以前から知っていたのにも関わらずある日突然曲に飲み込まれてどんどん沼っていってメンバー全員イケメンに見えてくるこの現象は(笑)恋に堕ちる瞬間に似ていますw

これ以上症状が進行するとインストとか緊張でエラい挙動不審になりますので今のうちにインストも参加したいところ でももうツアー終わりだな笑

 

この期間にメンバー全員のキャスに10分くらいずつお邪魔してみたんですが全員かわいいんですけど(?)5歳児から高校生ぐらいまでの男の子で構成されてる

ボーカルは喋ってる人とステージで歌ってる人は絶対別人だと思いますね まだ信じてない

そのギャップのせいなのかライブで歌ってた映像が頭の中から引っ張り出せなくて

どんなんだったけなともう一回見に行かなくちゃいけなくなる

 

 

というわけで渋谷のFINALは何としても観に行きます

年明けの一葵さん生誕ツアーは申し込もうと思っていますが

春さんの生誕も行きたいなと思っていて今リアルに金の計算をしています(笑)

ライブは生ものですから 

と 結局酒を飲みながら書いていたので無意味でした

 

 

See you next review.

 

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「雨の日」というワンマンがあったと思うんですが
あのエネルギーでびじゅある祭出てたら間違いなくライブを見ただけでハマっていたと思います