SOLITUDE-klang

ヴィジュアル系オタクの冷酷で情熱的なライブレポ

キズ ONEMAN『地獄門』@新宿BLAZE

2021.7/18(SUN)

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梅雨明けしたら急に暑いのわかってたけど暑い
海行ってないのに既にガングロで箱で浮いてないか心配です

 

ここに来るのはギリギリ開催されたストレス発散・人間解放GIG以来
世界がこうなる前最後に来た箱です
あれからライブハウス界隈色々ありましたがなんとかまた戻ってくることができました
そうそう BLAZEのいいところは柵がいっぱいあるところですよね

緊急事態宣言仕様のBLAZEは柵が全部取っぱられておりw
Tの字に貼られたテープの所に立つという位置指定はありましたが番号指定ではありませんでした

後方段上が開演10分前くらいに解放されてそこは少し余裕がありそうでしたが
段下では前の人のヘドバンを顔面にお見舞いされる  ということは前後の距離感は以前と変わらない気がするので結構入ってのソールドだったように思います
でも何故だかBLAZEがとっても狭く感じました

 

15分程押して
以前のようにバチッと客電を落とさずやんわりじんわりと暗転

 

あのSEは雨音じゃなくて
暗い洞窟に滴る水滴の音っぽい 徐々に大地が蠢くような音が被さり
蝋燭片手に手探りで進む4人の姿が脳裏にチラつくSEです

 

地獄の衣装を初めて見るのでそれも楽しみにしてきました
下手袖からゆっくりと 華やかな和装に身を包んだきょのちゃんが姿を現すと同時に盛大な拍手  拍手…
今日も声が出せないんですよね
普段そんなに叫んでいるわけでもないけど
たくさんの歓声に包まれながら悠悠とステージに揃っていく麺々を見るのも幸せだったんだなぁと

きょのちゃんは妖艶で麗しい観音様で中性的だけど男らしくて
腕を上げられるように特殊な仕様になっているとはいえそれでキズの曲叩くのか

あれから全く触れてないので忘れてたけどけつのほねはもうなおつたのかな

アー写が公開された時あまりの美しさに呼吸が止まったユエさんの忍者姿 くノ一なのかな
上品な和柄で切り替えた(パッチワークかもしれない)黒の羽織りに鍛え上げた身体を包む黒のインナー
ブロンドヘアは少しボリュームのあるセットでした

reikiさんはお地蔵さんだと勝手に解釈してるんだけど
ボリュームスリーブの白いシャツに大きな赤いシャボ 白いタイツにハーネスを装着して
いつものスタイルを崩すことなく地獄巡り

来夢さんは存在感がすごい大きな数珠を首から下げ
折五条が付いた直綴の下には(多分)般若心経がプリントされた白衣を着ていて
時に上衣の片肩がはだけこの白衣が見えるのがなかなかセクシーでした
この格好でギターを持つと琵琶に見えますね

 

地獄を巡る気満々の4人 衣装を見るだけで
旅を始めた禅僧が旅仲間と1人ずつと合流していくストーリーまで見えそうw  
凄いと思うわここの衣装の人本当毎回

 

そんな装いで1曲目0 は見たことも無い違和感で(笑)
般若心経書いた和装で"生まれなくて良かった"って

0が出た当時隅から隅まで調査した記事を上げました それに書いたかと思うんだけど
般若心経って「空」という何も無いし私もいないけど全てある 悟りの世界を説いたものなので
あの曲の真意をそう解釈するなら同じといえば同じなんですが
仏教を匂わせるヴィジュアルとストリングスが入る壮大な曲調との違和感が狂気的で斬新

 
客席がいつもより大人しく感じたのは私のいた位置だけでしょうか
名前が呼べないだけで何となく限界値が80%程度まで押し下げられる感覚

そう思ってたところ来夢さんがお立ち台に駆け上り右腕を振り上げ
 

取り返すぞー!取り返すぞー!

失ったもん全部ー!

取り返すぞいいかー!

村人一揆を起こす勢いで客席を率いるとステロイド

来夢さんの全力な煽りに対して拳でしか返事ができない客席を きょのちゃんのドラムが幾度となく助けてくれます

 

真っ赤に照らされるステージから見えてるからなー
黒髪の隙間から殺人鬼のような目付きで会場じゅうを見渡す来夢さん
目が合ったら殺される←
ガラスが割れるようなイントロが響いて傷痕
ステージ側のボルテージはいつもと変わらずものすごい熱量なのだけれど


いつものようにreikiさんの煽りから入る十五
合いの手が手拍子というか拍手なのがやっぱりどうも耳慣れない様子で
reikiさんも生声で何か叫んでみたり
お立ち台に乗ってフラメンコの如く手拍子を先導したりしていましたが
来夢さんが曲に入る前に

 

悔しい

今すっごい悔しい

 

その悔しくてもどかしくてたまらない思いは3曲終えてなんとなく伝わっていたけれど
どうしても頂点まで届かない理由が 自分達だけではどうにもできない理由で
それをどうしたら納得できる地点まで導けるか 互いに模索するようにライブが進みました 

続いて来夢さんがマイクスタンドをreikiさん方面に向け
だいぶ久しぶりなイントロが

十七

ユエさんも下手側袖方面に身体を向け
2人が背中で会話をしているように思えます
reikiさんはこちらを向いたままギターをかき鳴らしているけれど
客席は口元が隠されていていつもみたいに楽しそうな表情さえ掴みずらいのかと思うと
ステージ側がテンションを保つのもなかなかの精神力を要するのだろうなと
所々歌わずに客席と一緒に創り上げられるはずのサビも
今日はそうはいかないのだけれど
歌えない客席も精一杯のジャンプで必死にライブの流れに着いていく
そうこうしていると下手から妙に男前なスラップが響き始めました  これは 

 
さっきまで繊細な安定感でベースを鳴らしていたユエさんが力強い高速スラップ高速タッピングをかましては客席を煽る
イケメンがMaxまで高まるこの瞬間に対する免疫がすっかり落ちていてほんと普通にびっくりしました 

こんな人いる?実在する?
イケメンの更に上を表現する言葉はないのか
イケメンの上はなんだ ローランドか 

死骸はかなり久しぶりで 下手のモッシュと上手のヘドバンが最高に楽しかった消滅ツアーを思い出させました


ところできょのちゃんの頭の後光の光は時々蛍光緑に光ってた
蓄光素材なのかブラックライト当てたのか
90'Sな車の中を思わせる光り方
一番後ろでステージを支える緑に光る観音様

手数が多い曲だとまるで千手観音のよう(笑)

 

勢いに乗り いくぞー!と平成
最近2番のサビの後に挟まれるスペースでは
やっぱライブって楽しいな!

と笑顔を見せていました

ヒューマンエラーからステージ側の本気が更に高まった気がした
頭を小刻みに動かし歌い出しの身震いするような声量 
これこそがキズ
完全に一体となった会場を見渡せば
制限だらけのライブハウスでだってもう何も失うものはないと胸を張れそうな気がします

 

野郎共ー!と煽っても 野太い声が還ることはないけれど
できる限りの意志を握りしめた右手が上がる
が始まる頃には互いの合致点を掴めた感触
のイントロを聞けばいつも以上に力強い客席の手拍子
ステージも客席も 持てる力全てを出し切れないもどかしさを
手拍子ヘドバンジャンプにしたためて必死に想いを伝え合うライブ後半
いつもより体力使った(笑)

 

そんな手拍子が映えるミルク
ライブ定番曲になりそうな雰囲気が出てたけど
サビの振りがあれで確定なのか通常だとモッシュになるのか知りたいですw
間奏部分の転調が癖になるスルメ曲 
夢のまた夢 と どんどん昇り詰めるパワフルな高音が鎮まり
テクニカルな低音ベースと重なる終わり方がマニアにはたまりません

 

おしまい 
普段はきょのちゃんのドラムに合わせて声を張るAメロも拳に託して振り上げる
ステージを見れば今日も濡れ髪の弦楽器隊
会場中全員でジャンプする頃にはさっき感じた悔しさは薄れ 
いつもの楽しい時間が戻って来た

 

当たり前ですが地獄の衣装は地獄のためにあるんですね
この衣装で演奏する地獄はステージ後方の丸い六個の照明や最初のSEなど全てに合点がいく答え合わせのようだ
サビ前の静かな間奏が少し前の 今で サビの後の芯の強さが感じられる間奏がこの 今
一番と二番でAメロが少しだけ違うのにも そんな解釈ができました
一つ二つ三つ・・と客席も指を揃え 諦念するような感覚に陥ったかと思えば
また激しく騒ぎ立てる
まるでコロナ禍が始まってから収束までを見届けるよう
完全に制限が解除される頃にはこの時代を思い出し
地獄を聴けばこのステージの4人にあの時歩みを止めずにいてくれてありがとうと思うのでしょうね

 

いつもと変わらずクッタクタの4人が袖に捌けると
アンコールが言えない(笑)
ただひたすら手を叩くしかない客席は
せめて全員の手拍子を揃えようと何度も試みては崩れ
そんなことを繰り返すうちゆっくりと客電が上がりました

 

~アンコール~

楽屋で聞いてたじゃん

これで出んの?って w

 

大きく手を叩きながら

う た え !

う た え !

 

・・・・・ 


ベース弾け!

ベース弾け!


ユエさんめっちゃ微妙な表情で来夢さん見てたw

ベース弾け!に合わせて叩いてた鳴り止まない客席の拍手が
徐々に早くなってってるなと思えば後ろできょのちゃんが先導していてまさかのパンパパパンで締める🕶

 


何それ練習したの?

なんでそんなタモさんうまいのそれ

考えてなかったわーいいともやるの

今日いち笑った

 

腕上げたな・・・

 

 

芸人の評価だな

 

 

EMIL久しぶりだな
あのややこしいフレーズを弾きながらreikiさんが近寄ってって来夢さんの顔を至近距離でしばらくガン見するという新手のマニアプレイを見せられました


EMILが終わって盛大な拍手 これでもかという拍手を聞いていた来夢さんが

落ち着いた声で

そんな手叩いたら明日腕上がんないよ

なんでこんな世の中んなっちゃったんだろうね

今日ここに足を運んでくれたお前らの

お前らの覚悟を無駄にはしない

 

声援がなくなって拍手だけになるステージなんて多分お互いにほぼ経験ないからね
入りずらいと思うんだけど
 

やるかぁ!

ライブでやりたくて仕方なかったやつ持ってきました

 

お前らの分も全部俺らがやってやる

俺らに任せろ

 

全身から絞り出すような声

 

Mr.BIG MONSTER

これは聴きたかったやつだ
多分会場全員待ってたやつだ
このリズムはライブを想定して作ってるとしか思えなかったので
このツアーができないなんて皮肉だなーと思ってたけどついに

イントロはジャンピング拳だとばかり思っていたらヘドバンだった
拳ヘドバンの人もいてまだ安定しない感じではありますが
最初は下手がモッシュ上手ヘドバンの死骸同様の動きになっていて
ほーー!と感心したんだけれど
サビは全員がヘドバンしてた 

 

 
ラストは天誅
いつもいつも来夢さんに構ってもらうのを心待ちにしているサービスタイムはreikiさんまさかの給水w
来夢さんがreikiさんを待つ新しいスタイル
ようやっとやって来て来夢さんがマイク向けたら何か言ってたけど聞き取れませんでした笑

 

【Setlist】

0
ステロイド
傷痕
十五
十七
息のできる死骸
15.2
平成
ヒューマンエラー

蛙-kawazu-
ミルク
おしまい
地獄 


~アンコール~

EMIL
Mr.BIG MONSTER
天誅

 

 

久しぶりのスタンディング ライブハウスって感じで
ようやっと居場所に戻ってきたような気になりましたが


私達は麺コがない中でいつものように全力を尽くすステージの面々に
これ以上何もできない虚しさを感じたり
ステージ側はきっと これ以上のことができない客席のもどかしさを受け取って
お互いの最良点を探すように進んだ1日目でした
それゆえ少々不完全燃焼感が伝わったのだけど

互いが互いを想い合って沸いた感情であるのがわかっているから
後半は本当に楽しかった
それにきっとこの人たちは明日全てをひっくり返してくるに違いない(笑)

と 腰痛に耐えながらまた長蛇の列に並びました w

 

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これは地獄の歌詞が書いてあるんだね

終わってから買ってもいつ着ようかなって感じですけど 
こんなご時世の中参加できたワンマンの記念に

疲労困憊で帰宅したらトイレが壊れていました ひどい
修理日程の連絡を待つ間家にいたのでお陰様で少し身体が休まりました笑

忘れちゃうので仕事しながら書き進めてるから(笑)
2日目も明日中にアップできそうです

 

行かれなかったはずの地獄門の扉を開けることができて
本当によかった

ありがとうございました

 

とりあえず1日目 お疲れ様でした

 

See you next hell!

 

 

 

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